散文詩の間へ
/
翠玉館玄関へ
「翼は・・・」
私には翼は無かった
あったのは蝋で繋ぎ固めただけの偽りの翼
思い上がって飛び立った
最初はうまくいった
だが所詮偽りの翼
太陽に近づくにつれ蝋は溶け羽根は舞い散り
後戻りできず縋るものも無く
ただただ
落ちていく